| 何処かに旅に出ている間に、次回の旅の行き先が決まることがよくある。今回の場合は、前回の中国旅行で元陽（雲南省）へ行った時、とある食堂のオーナーが、写真家の友人が出版した本を見せてくれたことがきっかけだった。その写真家は、雲南省の写真ばかりを撮っている人で、その写真の中の１枚に、私は目を奪われてしまった。――羅平。それは、菜の花の海とも言える程の黄色い大地に、カルスト地形の緑の山々が広がっている、何とも美しい風景だった。聞けば、羅平の菜の花が満開になるのは２月、私がその写真集に出会った時は８月。これはいつか必ず戻って来なければ、とその時確信した。 そして今回、菜の花の季節に合わせて２月のこの時期を選んだ。それからもう一つ、千枚棚田が一面鏡のような水田になる、元陽の冬の姿も見てみたかった。今回は仕事の休みをとっての短期旅行であったが、シーズン、コース共にパーフェクト。･･･だと思っていたのも束の間、やられてしまった、最後の最後に。何とその憧れの菜の花畑で、追いはぎに遭ってしまったのだ。現金・トラベラーズチェック・クレジットカード・帰国便の航空券・パスポートを奪われ、現実とは到底信じがたい心境だった。（詳しくは菜の花畑事件簿へ） しかし、カメラだけは無事だったので、こうしてホームページ上で写真をご紹介することができたのは、不幸中の幸いだ。 |
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